2012年09月19日
デンデラ野(でんでらの)
デンデラ野に行ってきました。
バスで約45分、レンタサイクルだと約1時間半。
遠野駅から北東方向へ10kmほどの所にあるデンデラ野は、昔は飢饉などの時には60歳以上の老人を追いやった場所と言われています。老人たちはそこで自給自足の生活をしながら死を迎えたのだそうです。
岩手県の遠野といえば、民話の宝庫。妖怪のお話しも沢山ある。座敷童やカッパなど、色々な言い伝えが残っている地域。
畑から巨大なかぼちゃが道路にはみ出していたり、途中から傾斜のある山道が続いて自転車を押して歩いたり、町がはるか下に見えたり。そんな場所にあります。なんにもないのがいい、たんぼや川や山や、日本の原風景がそこにはあって、しかも観光客はほとんどいなくて、最高でした。
デンデラ野(でんでらの)
『遠野物語』の話し手・佐々木喜善の生家裏手の丘陵。ここは60歳になった村人が捨てられたという伝説が残る。非生産者とみなされた老人たちは、ここで自給自足の生活を送ったといわれる。また、死者の霊が通る場所ともいわれている。
タグ :デンデラ野
2012年09月18日
げいび渓舟下り(げいびけいふなくだり)
げいび渓舟下りに行ってきました。
川の流れとともにゆったりと櫓を漕いで進む舟。
船頭さんのユニークなお話しに、始終笑い通しでした。
船頭さんの舟歌は、必聴です。
舟に乗り綺麗な景色を眺めながら、涼む事も出来て最高の気分でした。
水深の浅い川で、水がきれいなので川底がはっきりと見えます。大きな鯉や鴨にえさをあげることができます。
かなり長い時間乗っていられるので満足度がかなり高い!絶対おすすめです。大自然を感じながらのんびりと船に揺られるの気持ちが良かったです。
げいび渓舟下り(げいびけいふなくだり)
げいび渓を船頭の手漕ぎによる平舟で探勝する。壮夫岩[そうふがん]、馬りょう岩などのみどころが次々に展開し、最奥部は幽玄の趣きが漂う。冬はこたつ船が出て、木流し鍋1575円~(要予約)も食べられる。船頭の歌う「げいび追分」が旅情を盛り上げる。往復で所要1時間30分。猊鼻渓の舟下りは日本で唯一、手こぎで往復する舟下り。北上川の支流・砂鉄川が石灰岩を浸食してできた全長約2キロの渓谷。高さ100mの断崖絶壁は見る者を圧倒する自然の芸術。若葉と藤の花香る春、涼風そよぐ夏、川面に紅葉映える秋、そして水墨画の世界を漂う冬。四季折々の風情はしばし現実を忘れさせてくれる癒しの空間です。【注意点】年中無休ではありますが、荒天時・増水時は欠航となります。
タグ :げいび渓舟下り
2012年09月06日
寒河江まつり
9月14日(金)~16日(日)までの3日間開催される「寒河江(さがえ)まつり」は、奴町巡りに始まり、流鏑馬(やぶさめ)、寒河江八幡宮例大祭、臥龍太鼓町巡り、神輿の祭典など見どころが多い。
寒河江まつりは、寒河江八幡宮の例大祭に由来する。寒河江八幡宮の歴史は古く、平安時代後期の1060年、源頼義、義家親子が奥州の豪族安倍頼時、貞任らと合戦した前九年の役で戦勝を祈願したことにさかのぼる。
鎌倉時代になり、大江広元が源頼朝から寒河江荘を与えられ、鎌倉の鶴岡八幡宮の分霊を勧請した。その後、鎌倉武士の伝統的武芸である流鏑馬が大江氏によって取り入れられたと伝えられている。現在は山形県無形民俗文化財に指定されている。
流鏑馬が行われるのは、14日及び15日の15:30~17:00、寒河江八幡宮境内馬場で。15日14:00からは寒河江八幡宮例大祭、太々神楽奉奏が行われる。
奴町巡りは14日、15日の2日間。寒河江八幡宮奴保存会による「奴行列」が寒河江八幡宮をスタートして街中を練り歩く。奴行列とははさみ箱、傘、鳳毛(おおとりけ)、白しゃげ馬、黒しゃげ馬で構成された行列だ。
臥龍太鼓町巡りは寒河江市内で15日、16日の2日間。16日正午からは寒河江駅前みこし公園で田植踊や大黒舞などの演目を楽しめるふるさと芸能まつりが行われる。
そのほか、やきとりBar(バル)、うまい大鍋フェスティバル、お祭り出店、露店市が出店される。
フィナーレは16日の「神輿の祭典」だ。本社神輿、ドッコイ神輿、江戸前神輿と3種の担ぎ方を見ることができる。30回を迎える今回のテーマは「絆そして未来へ」。石巻渡波獅子風流塾が参加するほか、神奈川県寒川町、岩手県花巻市からも参加予定だ。
寒河江まつりは、寒河江八幡宮の例大祭に由来する。寒河江八幡宮の歴史は古く、平安時代後期の1060年、源頼義、義家親子が奥州の豪族安倍頼時、貞任らと合戦した前九年の役で戦勝を祈願したことにさかのぼる。
鎌倉時代になり、大江広元が源頼朝から寒河江荘を与えられ、鎌倉の鶴岡八幡宮の分霊を勧請した。その後、鎌倉武士の伝統的武芸である流鏑馬が大江氏によって取り入れられたと伝えられている。現在は山形県無形民俗文化財に指定されている。
流鏑馬が行われるのは、14日及び15日の15:30~17:00、寒河江八幡宮境内馬場で。15日14:00からは寒河江八幡宮例大祭、太々神楽奉奏が行われる。
奴町巡りは14日、15日の2日間。寒河江八幡宮奴保存会による「奴行列」が寒河江八幡宮をスタートして街中を練り歩く。奴行列とははさみ箱、傘、鳳毛(おおとりけ)、白しゃげ馬、黒しゃげ馬で構成された行列だ。
臥龍太鼓町巡りは寒河江市内で15日、16日の2日間。16日正午からは寒河江駅前みこし公園で田植踊や大黒舞などの演目を楽しめるふるさと芸能まつりが行われる。
そのほか、やきとりBar(バル)、うまい大鍋フェスティバル、お祭り出店、露店市が出店される。
フィナーレは16日の「神輿の祭典」だ。本社神輿、ドッコイ神輿、江戸前神輿と3種の担ぎ方を見ることができる。30回を迎える今回のテーマは「絆そして未来へ」。石巻渡波獅子風流塾が参加するほか、神奈川県寒川町、岩手県花巻市からも参加予定だ。
タグ :寒河江まつり
2012年08月17日
地元民が教えてくれた、岩手県の愛すべき絶景スポットベスト5
旅先選びに迷った時は、地元の方のオススメに従うのが得策。岩手県民が愛する地こそ、本当に美しい岩手の原風景が味わえるベストスポットのはずだからだ。
中でも人気だった厳選スポットをベスト5としてご紹介する。
■第1位 龍泉洞(りゅうせんどう)
栄えある第一位は、日本三大鍾乳洞に数えられ、国の天然記念物にも指定されている「龍泉洞」。現在分かっている長さだけで3,100m以上、全容に至ってはなんと5,000m以上に達するとまで推定される巨大な鍾乳洞だ。
洞内ではこんこんと湧き出る清水が数カ所にわたって地底湖をつくり、第3地底湖は水深98m、未公開の第4地底湖に至っては120mと日本一の深さを記録。その透明度は世界有数の高さを誇り、イタリアの名所"青の洞窟"を思わせるような、澄みきった深い青が疲れた心と目を癒やしてくれる。
また、天井からツララのように垂れ下がる鍾乳石、地底から突き上げるように成長した無数の石筍(せきじゅん)の間に設置された見学コースを進んで行くと、夏場でも肌寒いほど冷えた空気に包まれる。これは洞窟自体が洞内の温度を一年中ほぼ一定に保っているためで、真夏に訪れる観光客が多い理由の一つとなっている。洞窟入り口近くに備えられた水飲み場では、「龍泉洞の水」を飲むこともでき、暑さの厳しい日には行列ができるほどだとか。
自然の驚異をわれわれに教えてくれる「龍泉洞」。岩手県民が選んだ一番の絶景スポットは、一瞬で幻想的な世界へと誘ってくれる神秘の洞窟だった。
■2位 猊鼻渓(げいびけい)
気になる第2位は、砂鉄川が長い年月をかけ石灰岩を浸食しながらつくりあげた渓谷「猊鼻渓」。大正14年に国の史跡名勝天然記念物となり、岩手県第一号の名勝指定地として歴史を刻んできた。日本百景の一つでもある「猊鼻渓」は50mを超える断崖が両岸にそびえ、約2kmに渡る静かな流れを舟下りで楽しむ観光スポット。手こぎ舟では船頭が「げいび追分」を歌い、季節ごとに咲き乱れる花々をゆったりと鑑賞できる。
中でも地元の方が強く薦める季節は春。鮮やかな藤の花が断崖を紫に染め、まぶしいほどの新緑と垂れ下がる花房の競演に思わず感嘆の声が漏れるほどだとか。
12月から2月にかけての冬期は風流なこたつ舟で運航。名物の木流し鍋を食べながら、雪景色の渓流を眺めるという本物のぜいたくを味わえる。ちなみにこの鍋、豚肉と鶏肉のほかに、うさぎの肉も使った郷土料理。昔、周辺のきこりが食べたことから名づけられたという。
地元の方に聞くと、三好ケ丘の対岸にある湧き水も大事なチェックポイントだそう。どんな干ばつの際にも枯れたことがないという清水で「少飛泉(しょうひせん)」と呼ばれ、舟下りの船頭さんたちからは「一杯飲めば3年若返る」と言われているとか。さらにこの三好ケ丘奥の猊鼻岩近くでは「うん玉」が販売されており、それぞれ「福」「緑」「寿」「愛」「願」「運」「忠」と書かれた玉に願いを込め、川の対岸にある巨岩の穴に向けて投げるのが男女問わず人気のパワースポットになっている。
■第3位 厳美渓(げんびけい)
第3位は、国の名勝天然記念物に指定されている「厳美渓」。須川岳の栗駒山(くりこまやま)から流れる磐井(いわい)川の中流にあり、自然の力が生み出した様々な形状の岩を鑑賞できる日本百景の一つだ。両側の荒々しい岩肌は須川岳の火山活動により形成されたといわれ、川床には小石が水流によってつくり上げた無数の甌穴(おうけつ)を持ち、美しさだけではなく非常に珍しい渓谷である。その美しさは、伊達政宗が「松島と厳美がわが領地の二大景勝地なり」と周囲に自慢したほどとか。近くに茶室を建て、桜を植えるなどしてこの地を愛したといわれている。
散策を終え休憩所へ行くと、目に入るのは渓流の対岸まで張られたロープとそれに下がる籠。代金を入れ木づちを鳴らすと、この籠がするすると引っ張られて対岸へ昇っていき、だんごとお茶を乗せ返ってくる。これが岩手県民イチオシの厳美渓名物「郭公だんご」だ。味はあん団子、ごま団子、みたらし団子の3種類。散策で疲れた骨休めにちょうどいい。お茶が一滴もこぼれずに降りてくる熟練の技もここならではの必見ポイント、ぜひ一度ご覧あれ。
■第4位 小岩井農場一本桜
羊やポニーなどの動物とふれ合える小岩井農場から、「一本桜」が4位にランクイン。もともと桜の名所でもある小岩井農場だが、その広大な牧草地の中に1本そびえる大きな桜の木こそ、岩手の春を象徴する県民イチオシのスポット。堂々と枝を広げるエドヒガンは推定樹齢約100年の巨木で、残雪の岩手山を背景に眺める景色はまさに絶景。訪れた人に生命の息吹と力強さを感じさせてくれる「一本桜」、春に岩手を訪れる予定の方は必ず旅行コースに組み込んでいただきたい。
■第5位 岩手公園
岩手県民が選んだ絶景スポット第5位は、東北三大城跡の一つとしても知られる盛岡城跡・岩手公園。北上川、雫石川、中津川を自然の壕に利用し、かつては不来方城(こずかたじょう)と呼ばれていた平城だ。春は咲き誇る桜を愛(め)で、夏は生い茂る緑の木陰で涼み、秋には燃えるような紅葉のじゅうたんを踏みしめ、冬は真白い雪に覆われた石垣を眺めながら散策。盛岡の四季を五感で堪能できる名所だ。また川に面したエリアには南部鉄器製のベンチや街路灯が設置され、歴史の街・盛岡らしい風景を拝むことができる。
中でも人気だった厳選スポットをベスト5としてご紹介する。
■第1位 龍泉洞(りゅうせんどう)
栄えある第一位は、日本三大鍾乳洞に数えられ、国の天然記念物にも指定されている「龍泉洞」。現在分かっている長さだけで3,100m以上、全容に至ってはなんと5,000m以上に達するとまで推定される巨大な鍾乳洞だ。
洞内ではこんこんと湧き出る清水が数カ所にわたって地底湖をつくり、第3地底湖は水深98m、未公開の第4地底湖に至っては120mと日本一の深さを記録。その透明度は世界有数の高さを誇り、イタリアの名所"青の洞窟"を思わせるような、澄みきった深い青が疲れた心と目を癒やしてくれる。
また、天井からツララのように垂れ下がる鍾乳石、地底から突き上げるように成長した無数の石筍(せきじゅん)の間に設置された見学コースを進んで行くと、夏場でも肌寒いほど冷えた空気に包まれる。これは洞窟自体が洞内の温度を一年中ほぼ一定に保っているためで、真夏に訪れる観光客が多い理由の一つとなっている。洞窟入り口近くに備えられた水飲み場では、「龍泉洞の水」を飲むこともでき、暑さの厳しい日には行列ができるほどだとか。
自然の驚異をわれわれに教えてくれる「龍泉洞」。岩手県民が選んだ一番の絶景スポットは、一瞬で幻想的な世界へと誘ってくれる神秘の洞窟だった。
■2位 猊鼻渓(げいびけい)
気になる第2位は、砂鉄川が長い年月をかけ石灰岩を浸食しながらつくりあげた渓谷「猊鼻渓」。大正14年に国の史跡名勝天然記念物となり、岩手県第一号の名勝指定地として歴史を刻んできた。日本百景の一つでもある「猊鼻渓」は50mを超える断崖が両岸にそびえ、約2kmに渡る静かな流れを舟下りで楽しむ観光スポット。手こぎ舟では船頭が「げいび追分」を歌い、季節ごとに咲き乱れる花々をゆったりと鑑賞できる。
中でも地元の方が強く薦める季節は春。鮮やかな藤の花が断崖を紫に染め、まぶしいほどの新緑と垂れ下がる花房の競演に思わず感嘆の声が漏れるほどだとか。
12月から2月にかけての冬期は風流なこたつ舟で運航。名物の木流し鍋を食べながら、雪景色の渓流を眺めるという本物のぜいたくを味わえる。ちなみにこの鍋、豚肉と鶏肉のほかに、うさぎの肉も使った郷土料理。昔、周辺のきこりが食べたことから名づけられたという。
地元の方に聞くと、三好ケ丘の対岸にある湧き水も大事なチェックポイントだそう。どんな干ばつの際にも枯れたことがないという清水で「少飛泉(しょうひせん)」と呼ばれ、舟下りの船頭さんたちからは「一杯飲めば3年若返る」と言われているとか。さらにこの三好ケ丘奥の猊鼻岩近くでは「うん玉」が販売されており、それぞれ「福」「緑」「寿」「愛」「願」「運」「忠」と書かれた玉に願いを込め、川の対岸にある巨岩の穴に向けて投げるのが男女問わず人気のパワースポットになっている。
■第3位 厳美渓(げんびけい)
第3位は、国の名勝天然記念物に指定されている「厳美渓」。須川岳の栗駒山(くりこまやま)から流れる磐井(いわい)川の中流にあり、自然の力が生み出した様々な形状の岩を鑑賞できる日本百景の一つだ。両側の荒々しい岩肌は須川岳の火山活動により形成されたといわれ、川床には小石が水流によってつくり上げた無数の甌穴(おうけつ)を持ち、美しさだけではなく非常に珍しい渓谷である。その美しさは、伊達政宗が「松島と厳美がわが領地の二大景勝地なり」と周囲に自慢したほどとか。近くに茶室を建て、桜を植えるなどしてこの地を愛したといわれている。
散策を終え休憩所へ行くと、目に入るのは渓流の対岸まで張られたロープとそれに下がる籠。代金を入れ木づちを鳴らすと、この籠がするすると引っ張られて対岸へ昇っていき、だんごとお茶を乗せ返ってくる。これが岩手県民イチオシの厳美渓名物「郭公だんご」だ。味はあん団子、ごま団子、みたらし団子の3種類。散策で疲れた骨休めにちょうどいい。お茶が一滴もこぼれずに降りてくる熟練の技もここならではの必見ポイント、ぜひ一度ご覧あれ。
■第4位 小岩井農場一本桜
羊やポニーなどの動物とふれ合える小岩井農場から、「一本桜」が4位にランクイン。もともと桜の名所でもある小岩井農場だが、その広大な牧草地の中に1本そびえる大きな桜の木こそ、岩手の春を象徴する県民イチオシのスポット。堂々と枝を広げるエドヒガンは推定樹齢約100年の巨木で、残雪の岩手山を背景に眺める景色はまさに絶景。訪れた人に生命の息吹と力強さを感じさせてくれる「一本桜」、春に岩手を訪れる予定の方は必ず旅行コースに組み込んでいただきたい。
■第5位 岩手公園
岩手県民が選んだ絶景スポット第5位は、東北三大城跡の一つとしても知られる盛岡城跡・岩手公園。北上川、雫石川、中津川を自然の壕に利用し、かつては不来方城(こずかたじょう)と呼ばれていた平城だ。春は咲き誇る桜を愛(め)で、夏は生い茂る緑の木陰で涼み、秋には燃えるような紅葉のじゅうたんを踏みしめ、冬は真白い雪に覆われた石垣を眺めながら散策。盛岡の四季を五感で堪能できる名所だ。また川に面したエリアには南部鉄器製のベンチや街路灯が設置され、歴史の街・盛岡らしい風景を拝むことができる。
2012年07月29日
岩手県盛岡市の安くてうまいB級グルメ
北海道に次いで面積が広い岩手県には、観光客があまり知らないB級グルメが数多く隠れているのをご存じだろうか? 「北上コロッケ」「遠野ジンギスカン」などは全国的にも有名だが、あまり紹介されていない隠れたB級グルメについて、ご紹介します。
ラーメン好きなら一度は訪れたいラーメン店、ボリューム満点の老舗食堂、そして昔ながらのコッペパン屋などなど。地元を知り尽くしたドライバーが薦めるメニューの中でも、特に人気の高かった究極グルメをこっそりご紹介しよう。
フードファイター級のボリューム「とんかつ熊さん」のカツカレー
まずは食堂。一つ目は盛岡市本宮、ちょうど盛岡市アイスアリーナの斜め向かいに位置する「とんかつ熊さん」。店名の通りメーンはとんかつなのだが、ここの目玉は驚く程のボリュームを誇る「カツカレー」だ。とんかつ屋のカツカレーと聞けば、専門店ならではの豚肉の厚みや衣のサクサク感が想像され、口の中には涎がたまる。では驚く程というボリュームとはどういうことだろうか? これは実際にこの目で見なければと早速店舗へ向かうことにする。
いかにも大衆食堂といった広い店内には、定番の「とんかつ定食」や「カニクリームコロッケ定食」を求めて訪れた地元の方がぎっしり。人気ナンバー2の「カツカレー」(1,000円)をオーダーし、待つこと約10分。出てきた皿の大きさにまず驚いた。幅30cmはあろうかという横長の皿に、茶わん4杯分程のご飯がこんもりと盛られ、カレーは皿からあふれんばかりにかけられている。
ランチ気分で食べるというよりも、フードファイターのつもりで食べるのが礼儀といったボリュームだ。確かにお得感満載なのだが、問題なのは味のほう。いくら超大盛りでも、おいしくなければ意味がない。せっかくのメニューが冷めてしまうので、まずは一口食べてみた。カレー自体は割と甘めで食べやすい。これなら辛いものが苦手な人や子どもでも無理なく食べられる。
しかし、特筆すべきはマイルドな辛さではない。ルーとの相性バッチリな特大のカツなのだ。サクサクな衣に肉汁が滴りそうな厚いロースが包まれており、その柔らかさもバツグンなのだ。昼時に1,000円という値段を考えるとやや高く感じるかもしれないが、このおいしさでこの量ならば迷わず選びたいメニューだろう。またお店の方に伺ったところ、「とんかつ熊さん」近くには県立美術館等の施設もあり、このエリアだけでも十分観光が楽しめるそうだ。
ワンコインでおつりがくる。安い・早い・うまいで愛されている「かまだ食堂」
ついで彼らオススメのもうひとつの食堂は、上盛岡駅近くにある「かまだ食堂」だ。多くのドライバーが行きつけの店として選ぶ隠れた名店で、昼時には店舗近くに何台ものタクシーが止まっているとか。とりわけタクシー運転手の人気を集める理由は、注文から料理が出るまでの時間が短く、昔ながらの食堂メニューが豊富なこと。気になるオススメは? と聞くと、「焼肉定食ですね」とまずはボリューム感のあるメニュー名が出た。
ということは焼肉がおいしくて評判なのか、と思い調査を続行。ところがドライバーたちの意見は、この店を選びこそすれど、おのおののオススメは十人十色なのだ。ラーメン、かけそば、いなりうどんなど、同じ意見を持つものこそいても、何が一番おいしいのかということに関しては意見が割れる。
ただ、どのドライバーからも、安い・早い・うまい、の共通意見が出たことは確か。気になるメニューのラインアップだが、450円から食べられるというのはとてもリーズナブルと言えそうだ。しかも、どの料理も昔ながらの飾らない味が魅力と言える。B級グルメという言葉のルーツとも呼べる店だろう。
家族でシェアして食べるもよし。変わり種の具もそろう「福田パン」のコッペパン
さて、がっつり系の紹介をしたので、ここからは女性や子どもにも大人気のB級グルメといきたい。まずは岩手県民ならば誰もが知っているという「福田パン」のコッペパンだ。
コッペパンと聞けば、コンビニやスーパーで市販されているもの、小学校などの給食で食べたものを想像されると思うが、ここのパンはサイズも中身もレベルが違う。長さはもとよりその幅、厚さには、初めて見た人が必ず驚く程。一人で食べるもよし、家族で分けて味比べをするもよし。この楽しみ方の豊富さも、老若男女問わず愛される理由なのだろう。
そして何より大事な"中身 "についてだが、あんバター、ピーナツ、ミルク、チョコバナナ、スイートポテトなど、ラインアップがとにかく豊富。岩手県内のスーパーなどでも購入することができるが、長田町にある本店では自分の好きな組み合わせを告げると、目の前で作ってくれる実演販売を行っているのでぜひチェックを。
また、本店オリジナルとして「コンビーフ」や「カレー」、果ては「れんこんしめじ」「豚しょうがやき」などを挟めた総菜パンを販売。パンにそんな具材を? と思われるかもしれないが、これが意外と後引く味なのだ。パン自体がしっかりとした食感をもっているため、中身だけが浮くということもない。
これは定期的に通いたくなる味だと実感した。値段は具材によって多少上下するが、135円から250円程度。1949年の創業当時から変わらないというボリューム、バターやクリームなどを惜しみなく塗ってくれる気前のよさを考えれば、本当に良心的な金額だ。ただし、「福田パン」は固くなるのが早いため、遠方へのお土産には向かないのが難点と言えば難点。長田町本店にはイートインコーナーもあるため、できれば作り立てをその場で食べていただきたい。
納豆の臭みをなくしてコクを引き出した、食欲をそそるキムチ納豆ラーメン
では、いよいよB級グルメの本命、オススメのラーメン店をご紹介しよう。それは岩手県内に8店舗を展開する「柳家」だ。ここの名物「キムチ納豆ラーメン」(880円)こそ、地元民にこよなく愛されるソウルフードなのだとか。
キムチがきいた真っ赤なスープにこんもりと盛られたもやし、そしててっぺんに落とされた生卵。見た目から食欲をそそるラーメンだが、スープを一口飲むとそのダシの深みに誰もが納得するはず。納豆というクセのある食材を使用していることから、好き嫌いが分かれやすいのではと心配してしまうところ。しかし、納豆特有の臭みはほとんど感じられず、代わりにコクを引き出してまろやかな味に仕上げているのだ。これならリピーター続出という話にも納得。
この他、東安庭店の月替わりメニュー「カレーラーメン」や、フェザン店の夏季限定メニュー「冷たいキムチ納豆」など、店舗ごとに特色あるメニューを考案しているというのも面白さの一つ。ちなみに取材した運転手さんのオススメは、唯一カフェっぽい店内の「みたけ店」だそう。ゆったりと食べてみたい人はここから攻めるのもいいかもしれない。
全国に知られる「三大麺」。その一つ、「じゃじゃ麺」の〆は「チータン」で
ここまでは比較的ディープなグルメ情報をお届けしてきたが、岩手には全国的に有名なB級グルメ「三大麺」も存在する。「冷麺」「じゃじゃ麺」「わんこそば」がそれだ。中でも「じゃじゃ麺」は地元の学校給食にも出される程愛されている料理で、最近テレビCMで女優が食べたことにより人気が爆発。CMが撮影された「白龍」本店には、多くの観光客が詰めかけているという。
「じゃじゃ麺」とは、湯でたての平打ちうどんにきゅうり、ねぎ、じゃじゃ味噌という特製肉味噌を乗せたシンプル麺料理。「白龍」では自分好みで酢やしょうが、にんにく、ラー油などを加えて食べる面白さも味わえる(中:500円)。
麺を食べ終えたら、皿をカウンターに出して「チータン」と一言。熱々の特製スープが入った皿が返ってくるので、自分で生卵を落としたら卵スープに早変わり。最後の一滴まで楽しむことができるのだ。ここでのポイントは、皿にどれだけ肉味噌が残っていたかでスープの濃淡が変化すること。ぜひ自分の好みの味を目指して調整してみてほしい。
ほかにも、観光客に「おいしい蕎麦屋は?」と問われた際に必ず答えるという「東屋」、通が認める老舗「直利庵」など、まだまだ隠れた名店、B級グルメが存在する岩手県。観光旅行の際にはぜひタクシーに乗って、地元ならではのとっておき情報を聞き出してみてはいかがだろうか。
ラーメン好きなら一度は訪れたいラーメン店、ボリューム満点の老舗食堂、そして昔ながらのコッペパン屋などなど。地元を知り尽くしたドライバーが薦めるメニューの中でも、特に人気の高かった究極グルメをこっそりご紹介しよう。
フードファイター級のボリューム「とんかつ熊さん」のカツカレー
まずは食堂。一つ目は盛岡市本宮、ちょうど盛岡市アイスアリーナの斜め向かいに位置する「とんかつ熊さん」。店名の通りメーンはとんかつなのだが、ここの目玉は驚く程のボリュームを誇る「カツカレー」だ。とんかつ屋のカツカレーと聞けば、専門店ならではの豚肉の厚みや衣のサクサク感が想像され、口の中には涎がたまる。では驚く程というボリュームとはどういうことだろうか? これは実際にこの目で見なければと早速店舗へ向かうことにする。
いかにも大衆食堂といった広い店内には、定番の「とんかつ定食」や「カニクリームコロッケ定食」を求めて訪れた地元の方がぎっしり。人気ナンバー2の「カツカレー」(1,000円)をオーダーし、待つこと約10分。出てきた皿の大きさにまず驚いた。幅30cmはあろうかという横長の皿に、茶わん4杯分程のご飯がこんもりと盛られ、カレーは皿からあふれんばかりにかけられている。
ランチ気分で食べるというよりも、フードファイターのつもりで食べるのが礼儀といったボリュームだ。確かにお得感満載なのだが、問題なのは味のほう。いくら超大盛りでも、おいしくなければ意味がない。せっかくのメニューが冷めてしまうので、まずは一口食べてみた。カレー自体は割と甘めで食べやすい。これなら辛いものが苦手な人や子どもでも無理なく食べられる。
しかし、特筆すべきはマイルドな辛さではない。ルーとの相性バッチリな特大のカツなのだ。サクサクな衣に肉汁が滴りそうな厚いロースが包まれており、その柔らかさもバツグンなのだ。昼時に1,000円という値段を考えるとやや高く感じるかもしれないが、このおいしさでこの量ならば迷わず選びたいメニューだろう。またお店の方に伺ったところ、「とんかつ熊さん」近くには県立美術館等の施設もあり、このエリアだけでも十分観光が楽しめるそうだ。
ワンコインでおつりがくる。安い・早い・うまいで愛されている「かまだ食堂」
ついで彼らオススメのもうひとつの食堂は、上盛岡駅近くにある「かまだ食堂」だ。多くのドライバーが行きつけの店として選ぶ隠れた名店で、昼時には店舗近くに何台ものタクシーが止まっているとか。とりわけタクシー運転手の人気を集める理由は、注文から料理が出るまでの時間が短く、昔ながらの食堂メニューが豊富なこと。気になるオススメは? と聞くと、「焼肉定食ですね」とまずはボリューム感のあるメニュー名が出た。
ということは焼肉がおいしくて評判なのか、と思い調査を続行。ところがドライバーたちの意見は、この店を選びこそすれど、おのおののオススメは十人十色なのだ。ラーメン、かけそば、いなりうどんなど、同じ意見を持つものこそいても、何が一番おいしいのかということに関しては意見が割れる。
ただ、どのドライバーからも、安い・早い・うまい、の共通意見が出たことは確か。気になるメニューのラインアップだが、450円から食べられるというのはとてもリーズナブルと言えそうだ。しかも、どの料理も昔ながらの飾らない味が魅力と言える。B級グルメという言葉のルーツとも呼べる店だろう。
家族でシェアして食べるもよし。変わり種の具もそろう「福田パン」のコッペパン
さて、がっつり系の紹介をしたので、ここからは女性や子どもにも大人気のB級グルメといきたい。まずは岩手県民ならば誰もが知っているという「福田パン」のコッペパンだ。
コッペパンと聞けば、コンビニやスーパーで市販されているもの、小学校などの給食で食べたものを想像されると思うが、ここのパンはサイズも中身もレベルが違う。長さはもとよりその幅、厚さには、初めて見た人が必ず驚く程。一人で食べるもよし、家族で分けて味比べをするもよし。この楽しみ方の豊富さも、老若男女問わず愛される理由なのだろう。
そして何より大事な"中身 "についてだが、あんバター、ピーナツ、ミルク、チョコバナナ、スイートポテトなど、ラインアップがとにかく豊富。岩手県内のスーパーなどでも購入することができるが、長田町にある本店では自分の好きな組み合わせを告げると、目の前で作ってくれる実演販売を行っているのでぜひチェックを。
また、本店オリジナルとして「コンビーフ」や「カレー」、果ては「れんこんしめじ」「豚しょうがやき」などを挟めた総菜パンを販売。パンにそんな具材を? と思われるかもしれないが、これが意外と後引く味なのだ。パン自体がしっかりとした食感をもっているため、中身だけが浮くということもない。
これは定期的に通いたくなる味だと実感した。値段は具材によって多少上下するが、135円から250円程度。1949年の創業当時から変わらないというボリューム、バターやクリームなどを惜しみなく塗ってくれる気前のよさを考えれば、本当に良心的な金額だ。ただし、「福田パン」は固くなるのが早いため、遠方へのお土産には向かないのが難点と言えば難点。長田町本店にはイートインコーナーもあるため、できれば作り立てをその場で食べていただきたい。
納豆の臭みをなくしてコクを引き出した、食欲をそそるキムチ納豆ラーメン
では、いよいよB級グルメの本命、オススメのラーメン店をご紹介しよう。それは岩手県内に8店舗を展開する「柳家」だ。ここの名物「キムチ納豆ラーメン」(880円)こそ、地元民にこよなく愛されるソウルフードなのだとか。
キムチがきいた真っ赤なスープにこんもりと盛られたもやし、そしててっぺんに落とされた生卵。見た目から食欲をそそるラーメンだが、スープを一口飲むとそのダシの深みに誰もが納得するはず。納豆というクセのある食材を使用していることから、好き嫌いが分かれやすいのではと心配してしまうところ。しかし、納豆特有の臭みはほとんど感じられず、代わりにコクを引き出してまろやかな味に仕上げているのだ。これならリピーター続出という話にも納得。
この他、東安庭店の月替わりメニュー「カレーラーメン」や、フェザン店の夏季限定メニュー「冷たいキムチ納豆」など、店舗ごとに特色あるメニューを考案しているというのも面白さの一つ。ちなみに取材した運転手さんのオススメは、唯一カフェっぽい店内の「みたけ店」だそう。ゆったりと食べてみたい人はここから攻めるのもいいかもしれない。
全国に知られる「三大麺」。その一つ、「じゃじゃ麺」の〆は「チータン」で
ここまでは比較的ディープなグルメ情報をお届けしてきたが、岩手には全国的に有名なB級グルメ「三大麺」も存在する。「冷麺」「じゃじゃ麺」「わんこそば」がそれだ。中でも「じゃじゃ麺」は地元の学校給食にも出される程愛されている料理で、最近テレビCMで女優が食べたことにより人気が爆発。CMが撮影された「白龍」本店には、多くの観光客が詰めかけているという。
「じゃじゃ麺」とは、湯でたての平打ちうどんにきゅうり、ねぎ、じゃじゃ味噌という特製肉味噌を乗せたシンプル麺料理。「白龍」では自分好みで酢やしょうが、にんにく、ラー油などを加えて食べる面白さも味わえる(中:500円)。
麺を食べ終えたら、皿をカウンターに出して「チータン」と一言。熱々の特製スープが入った皿が返ってくるので、自分で生卵を落としたら卵スープに早変わり。最後の一滴まで楽しむことができるのだ。ここでのポイントは、皿にどれだけ肉味噌が残っていたかでスープの濃淡が変化すること。ぜひ自分の好みの味を目指して調整してみてほしい。
ほかにも、観光客に「おいしい蕎麦屋は?」と問われた際に必ず答えるという「東屋」、通が認める老舗「直利庵」など、まだまだ隠れた名店、B級グルメが存在する岩手県。観光旅行の際にはぜひタクシーに乗って、地元ならではのとっておき情報を聞き出してみてはいかがだろうか。
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